ご挨拶

ご挨拶

公益財団法人がん研究会
がん化学療法センター分子薬理部・部長
旦 慎吾

 

 分子プロファイリング支援活動は、文部科学省・科学研究費助成事業(以下、文科省科研費)学術変革領域研究『学術研究支援基盤形成』における、先端技術基盤支援プログラム・先端モデル動物支援プラットフォーム(AdAMS)を構成する支援活動の1つとして、令和4年度より再始動しました。この活動は、前期(H28~R3年度)と同様、文科省科研費の研究課題として採択された、我が国の基礎生命科学研究において、(1)化合物が有する生理活性を解明もしくは検証しようとするもの、(2)興味ある生理イベントの制御分子(化合物もしくは遺伝子)を探索しようとするものに対して、高度な先端技術および専門知識を備えた研究者が支援担当者となってサポートさせていただくものです。

 具体的には、前期に引き続き、化合物評価支援として、機能未知の被験化合物の誘導する細胞応答をin vitroで多角的にプロファイリングする支援項目を準備し、それら結果を提供することにより、被験化合物の持つ生理活性・作用メカニズムの予測、解明を支援します。これらの支援項目は、ある特定の生理活性を持つものとして同定された被験化合物の特異性の検証やオフターゲット評価にも有用です。一方、分子探索に関わる研究支援では、標的分子が明らかな化合物ライブラリーや新規化合物ライブラリーを構築・配付し、研究者のケミカルバイオロジー研究をサポートするとともに、shRNAライブラリーを用いた標的分子・パスウェイ探索支援、Biacoreを用いたタンパク質間相互作用解析支援を引き続き行います。

 今期の支援活動では、上記のとおり前期から引き継いだ支援項目に加え、支援項目の大幅な強化をいたしました。具体的には、研究者の興味ある分子(化合物、タンパク質、機能性RNAなど)の標的となる遺伝子・タンパク質等を直接同定する支援項目と、in vitroないし細胞レベルで見出された薬効等の生理イベントに関する、動物・個体レベルでの妥当性検証、動物実験への効率的移行を後押しする支援項目です。 詳しい支援内容および条件については、各支援項目のページをご覧ください。本支援活動を積極的にご活用いただき、皆様の研究のさらなる進展にお役立ていただければ幸いに存じます。

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